ケース紹介1 末期ガン

病院で末期ガンと宣告されたAさん(50歳)は、入院中に抗がん剤の治療を受けるも、副作用(嘔吐、倦怠感、白血球減少など)が強いことと、手術は難しいと言われたことから、治療を断念した。
そのときの主治医から転院を勧められたので、家族はホスピス(緩和ケア病院)に移ることを考えるも、満床だったため入院予約だけ取って帰った。「少しでも長く家で過ごしたい」というAさんの希望もあり、家族がインターネットで当クリニックを見つけ電話で相談してから、Aさんの退院後、訪問診療が始まった。

訪問診療を開始してから、食事が摂れなくなって点滴(中心静脈栄養)からの栄養摂取になり、痛みが出てきてからはAさんの苦しみを和らげるべく自宅での緩和ケアも行った。夜中にAさんが熱を出したときは、医師に電話して診てもらうこともあった。
また、訪問看護師が入ったり、介護保険(※)を使って介護用ベッドをレンタルしたりと、医師をはじめ看護師・ケアマネジャーなどの助けもあって、家族も懸命にAさんの介護をした。そして、「少しでも長く家で過ごしたい」という希望の通り、Aさんも家族も最期まで自宅で過ごすことを選び、半年後、Aさんは家族に見守られながら自宅で息を引き取った。

※通常介護保険は65歳からの利用ですが末期ガンなど、特定疾病として認められているものは40歳から利用できます。

ケース紹介2 母の介護 >